先日、お陰様で義父の白寿のお祝いをすることができました。

想像することもできない、戦前・戦中・戦後の99年間の人生。
最近「アフターコロナ」という言葉をよく聞きますが、
もしかしたら、もっともっと激動の時代を生きてきたのだろうなあと、しみじみ思います。
コロナのことを気にして、子どもたちも、代わりばんこにお祝いに来てくれて、義父は嬉しそうでした。
あのまま、入院していたら、まだ面会謝絶ですから、お祝いなんてできなかったですものね。
節分にお風呂場で転倒し骨折して入院し、その後、誤嚥性肺炎を繰り返し、1か月以上絶食状態だった義父。
退院後、10日持つか持たないか?と言われていましたが、もう3か月になります。
当初、テレワーク中だった主人も出勤するようになってしまったので、平日はひとりで頑張っています。
本人の希望で退院したものの、筋力はかなり落ち、寝たきりの状態で、
嚥下状態も良くなったり、悪化して熱を出したり、
痰の吸引を頻繁にしたり・・・いろいろです。
(最初は怖かった痰の吸引作業も、今では難なくできるようになりました)
在宅医療が始まりしばらくすると、やせ細った腕の静脈点滴も皮下点滴も入らなくなり、
全て口から摂ることになりました。
やはり人間は、管ではなく、口から摂取することで力がついてくることを
義父を看ていて、つくづく感じました。
年相応の傾眠傾向にはありますが、食欲は落ちず、食べたいものを食べ、毎晩晩酌までしています。
本当にその時代に生きた人の生命力と、本能を感じます。
少し認知症気味で、食べたことも忘れてしまうので、私を呼ぶ声の幻聴が頻繁に聞こえるようになり、
自分のイライラとの大バトルで、義父とももう3回も大喧嘩をしてしまいました 笑
四人の子育ても終わり、孫もできて、
これから、私の人生を謳歌するんだ!と思っていたのに・・
「この生活、いつまで続くの?」なんて、
実の息子である主人に対して、言っちゃいけないと、解っていてもブチ切れたり、
呑気にラジオを聴きながら帰ってくる主人のストレスフリーな態度にブチ切れたり・・・。
毎日3回来てくださる介護士さんや週3回の訪問看護師さんに
「大丈夫ですか?長くなってきましたが、お疲れ出ませんか?」
なんて親切に慰められると、それまで自分を支えてきたものがガタガタと砕けていき、
「同情するなら金をくれ、(ではなく)代わってくれ~」と
言わんばかりの想いに駆られて、大泣きしました。
もっともっと頑張っている人が世の中には、たくさんいるのに、こんなことで情けない!
と自分を叱咤激励したり、瞑想をして第七チャクラのクリーニングをしたり、
津留さんの本を読み返したり・・・
ネットに出ている情報や、スマホに届く介護士さんの記録を見ては、
いつしか様態が悪くなることを期待している私がいて・・・
なんてひどい人間なんだろう!と自己嫌悪に陥り・・・。
とにかく、この自分のイライラとの闘いが辛くて仕方なくて溜まりませんでした。
なので、時間を見つけては、毎日毎日、瞑想を続けていました。
そんなある日、もしここで義父が亡くなったとて、
私は本当にそれを喜びとして、自由に生活を謳歌しているだろうか?と思った時、
いや、もしかしたら、今、ほんの間を見つけて、絵筆をとっている今の方が
充実していると言えるのかもしれない。
だとしたら今が一番充実した、いい状態なのかもしれない。
なんて思うようになってきたのです。
すると、そこから、芋づる式に・・・いや・・・オセロゲーム(それまで黒の石ばかりだったのが白に変わる)ように・・・の方が相応しいかな。
たとえ、身内であっても、お互いの幸せの為に、義父も私も全く別の魂であり、
別の人生であることを認め、割り切ることが大切であること。
もしかしたら、義父は私に、義父の生き様を通して、もっと自分勝手に生きていいんだよ。
もっと人に頼っていいんだよ、と教えてくれているのかもしれない。
いや、それは、私自身が魂の成長のために、自ら望んでいたことだったのかもしれない。
これまでも、同じ課題はあったことをクリアにしてこなかっただけで、
たまたま今は「介護」というテーマで、課題は同じであること。
そんな風に次から次へと思えてきたのです。
全ての出来事は、私が自分の成長のために、自分で用意したシナリオであることを感じ、
すると、そこには愛と感謝でしかなかったと、やっと気が付くことができました。
決して変えることはできない他者ではなく、自分を変えることで、
自作自演の人生を、より豊かで愉しいものにしていくことができるかもしれない。
そんな風に思えてきたのです。
すると、義父に食事をあげている時間、晩酌をしながら、
昔話に花が咲いたり、食べた後、すぐにまた呼ばれることが、少しずつ少なくなったり・・・
何となく付き合い方が、楽になってきたというか・・・いい距離感が出来てきたように感じます。
瞑想を深め、自分の内側のフィルターをクリーニングすることで、
見えてくる景色が変わりはじめ、他者との関係性が変わることを感じ始めているこの頃です。
投稿者プロフィール

-
*個性豊かな4人の子どもと夫との、ステップファミリーです。
離婚、子連れ再婚やいじめ問題、不登校、両親の死などの
経験のそのすべては、本当の自分に還るための、より豊かに幸せに生きるための贈り物であったことに、あとから気づかされ、
これからは、「本当の自分」を大切にし、魂がワクワク喜ぶ人生にシフトチェンジして、
絵本や絵やポストカードなどを創作しています。
それは、心の扉を開いたとき、
「本当の自分」を大切に守ることができる「宝石箱」。
それが、この地球に生まれてきてくれた子どもたちが、贈ってくれている
なによりものメッセージではないかと思うからです。
日々の、その一瞬の色や光を ゆっくり味わい感じ入ること。
そんな自分を大切に信じること。
出会った家族や友人、恩師、知人とともに創造する人生を尊重し合うこと。
をモットーにブログを綴っています。
*自分の原点ともいえる、親との関係を振り返ったとき、弱い自分を認めて受け容れたとき、ました。
*このブログでは、子育てやパートナーシップや仕事に挫折した私が、
自分の人生を振り返り、本当の自分に還って、私の感性を取り戻し、私が最も大切にしたいことや夢や生きたかった人生を創造していくさまをそのまま綴っています。
*色や光で自分を解放しながら、自分自身と向き合い、私が好きな世界観を表現し、森羅万象の一部として、静かに命を味わい尽くしたいと思っています。
詳しいプロフィールはこちら
最新の投稿
自分を愉しむ2023.03.13神舞の庭
自分を愉しむ2023.01.07今日は満月日和。食べないお稽古の日。
気づきのノート2023.01.06母親になって後悔している
自分を愉しむ2023.01.052023年新年のご挨拶
コメントを残す