前回のブログ
「本当の自分に還って人生を創造すること」
https://mothersnet.biz/archives/857
に、書いたように、
いつ誰と、どこにいても、
ホームシックのようになってしまったり、魂が離れてしまったり・・・と感じるのは、
きっとこの地球に生まれたかったわけではなかったように思えて・・・
と、この地球で「生きる意味」を考えるようになったことを
書きましたが、
もう一つの きっかけになったのは、今から15年ほど前に、
母を看取ったときのことでした。

父が亡くなる前から長く患っていた母を看るのに、
横浜と東京を行ったり来たりの暮らしが 続いていました。
そんな時、
「今度はいつもの入院と違って、検査入院だけど、
支度をしに来て頂戴。」との連絡が入ったので、
入院の支度の手伝いに行ってみると、
美容院に行ったのか?髪はきれいにセットされていて、
「な~んだ・・・母のわがままが、また始まったのね・・・」
と思ってしまうほど、元気で美しい姿でした。
ところが、入院してみると、なぜか、あれよあれよと体調が悪くなり、
それから2週間経った大晦日の日。
東京に珍しく雪が降った夜、危篤状態になってしまったのです。
病室でずっと看病していた私の、カーディガンの袖口を掴んで
「お母ちゃん、おちっこ・・・」と言ってみたり、
まるで、カセットテープの早送りのように、ものすごいスピードで
「どんぐりころころ」を歌い出したり・・・
それは、不思議な光景でした。
外は、深々と雪が降り、窓の縁には深々と積もっていきます。
それはそれは、神秘的でもありました。

その頃、少しだけ、宇宙の話を聞いていて、
宇宙にはひとりひとりの人生が書かれている、
「アカシックレコード」と呼ばれる、宇宙図書館なるものがあるように、
聞いていたので、
もしかしたが、今こうして自分の人生を巻き戻している状態なのかなあ~
こうして、魂が肉体から離れていくのかなあ~ と
やけに、冷静に眺めることができたのです。
そして、その後、数時間後に病室に到着した弟たちを
母は、待っていたかのように、
手を併せて「般若心経」を唱えながら、息を引き取ったのでした・・・。

次の日はお正月。
三が日は、火葬場もやっておらず、母の亡骸を兄弟3人で実家に運び、
リビングのテレビの前に、置かれた母とともに、3人で紅白を見たのでした。
末っ娘で、寂しがり屋で、甘えん坊の母は、
きっとこうして、まるで昔のように、子どもたちに囲まれて
紅白が見たかったに違いない・・・と 確かにわかったのでした。
我が母ながら、そんなワガママでチャーミングで
全うした死に方のすべてに、あっぱれ!でした。
こうして、私は、人が死にゆく姿を目の当たりにして、
「死は、怖いもの」と言う感覚は薄まり、
むしろ、自然で美しいもののように 思えました。
人がこの世に生を受けて、
たっくさんの感情をまといながら、
気づきをもらい・・・
たくさんのことを学び・・・
最期を迎える。
それは、どんな人間であっても、
誇り高き 尊いものだと・・・。
何故かそんな風に思えて来たのです。
父もその数年前に、天井を仰ぎながら
「白いお花畑が見える」と言って、亡くなっていたのですが、
生前あんなに不仲だった両親は
晩年になると「お互いに、出来ないことを数えるのではなくて、
できることを数えて生きましょう?!」
なんて事を言うようにもなり、安心させてくれました。
とにかく、最期にふたりともが、死にゆく姿を
しっかりと見せてくれたのは、
わたしにとっては、最高の贈り物になりました。
なぜなら、死を目の当たりにすることによって、
いかに生きるかということを 真剣に考えるようになったからです。
(つづく)
投稿者プロフィール

-
*個性豊かな4人の子どもと夫との、ステップファミリーです。
離婚、子連れ再婚やいじめ問題、不登校、両親の死などの
経験のそのすべては、本当の自分に還るための、より豊かに幸せに生きるための贈り物であったことに、あとから気づかされ、
これからは、「本当の自分」を大切にし、魂がワクワク喜ぶ人生にシフトチェンジして、
絵本や絵やポストカードなどを創作しています。
それは、心の扉を開いたとき、
「本当の自分」を大切に守ることができる「宝石箱」。
それが、この地球に生まれてきてくれた子どもたちが、贈ってくれている
なによりものメッセージではないかと思うからです。
日々の、その一瞬の色や光を ゆっくり味わい感じ入ること。
そんな自分を大切に信じること。
出会った家族や友人、恩師、知人とともに創造する人生を尊重し合うこと。
をモットーにブログを綴っています。
*自分の原点ともいえる、親との関係を振り返ったとき、弱い自分を認めて受け容れたとき、ました。
*このブログでは、子育てやパートナーシップや仕事に挫折した私が、
自分の人生を振り返り、本当の自分に還って、私の感性を取り戻し、私が最も大切にしたいことや夢や生きたかった人生を創造していくさまをそのまま綴っています。
*色や光で自分を解放しながら、自分自身と向き合い、私が好きな世界観を表現し、森羅万象の一部として、静かに命を味わい尽くしたいと思っています。
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