仕事を辞めて、3ヶ月が経とうとしている。
ソフト会社で、毎日、3台のモニターを前に、
問題を切り分けながら、お客様の抱えるトラブルを
解決へと導く仕事で、そこそこの収入を得ることが出来ていた。
けれど、毎日毎日、来る日も来る日も、1日の大半の時間を
そして、私の労力や精神力をそれだけに費やしてしまうのが、
勿体なく感じるようになっていた。
人って、なんで生きていくために、
こんなに働かなくてはならないのだろう・・・
と、素直に疑問が膨らんだ。
これまで、家族のため、子どものために
うんと働いて来たのだから
少し自分のために、生きてみようという気持ちになってきたのだ。
うんと余裕があるわけではないけれど、
当面は、生きていかれるのだから・・・。
いつもだったら、
「・・・だったら、私が働くから・・・」とか
「私さえ、我慢すれば・・・」
と、買って出るのは、もう辞めることにした。
でも、だからといって
・・・何がしたいの?
どんな人生を歩みたいの?・・・
と考えてみても、何も思い浮かべられない。
とにかく身体が疲れていたし、
ただただ、働いて寝ることだけだったから・・・。
そんなんじゃ、ロボットと同じ。
もう自分に決着をつけよう。
と覚悟を決めた。
「勇気」ではなくて「覚悟」。
あと、3日で年が暮れるという日に、
思い切って辞職届を出した。
とにかく、身体を休めること。
そして自然にやりたいことが見つかったら、
それをやってみる。
後先考えず、とにかく自然に任せてみることにした。
新年を迎え、
ひたすら寝た。
それから少しずつ、断捨離もした。
疲れたら寝ることにした。
夕陽を見ながら、買い物に出ると、
過去がリフレインする。
・・・まだダメなのかな?
・・・忘れられないのかな?
・・・なんでそんな事件が起こったのか?と
間違い探しが始まる・・・。
・・・と同時に、働かずに生きている罪悪感を感じる。
「働かざるもの食うべからず」という前夫の言葉が脳裏をよぎる。
そこで、自分を掘り下げていくと、
やっぱり到達するのは、
インナーチャイルドだった。
私が「私」を大切にできない・・・私。
私が「私」を見捨ててしまった・・・私。
「私」の価値を見つけられない・・・私。
それは、やはり、過去の親との関係にあった。
親は、それが、目いっぱいの愛と信じて疑わなかった。
単にボタンの掛け違い。

今、私は絵筆を持ち、
ただひたすらに絵を描いている。
ただただ毎日毎日、絵を描いている。
子供の頃、
「ちょっと貸しなさい!」と、
母に絵筆を取り上げられてしまった宿題の数々・・・。
母の女系家族はみな、芸術家だったから
それも仕方ないことだったのかもしれない・・・。
お陰で、絵を描きたい気持ちだけは
人一倍あるようで、
左官屋さんのように、ひたすら色を重ね、
その色に魅了されている。

《今、創っている最中の たんぽぽのお話の絵》
ひとつひとつの、
その色は、「自分」を表していて
他に遠慮することがないのに、
重ねるとまた違う色が出来上がってくる。

そして、二度と同じ色はできないのだ。

瞬きひとつで移りゆく夕陽のように
そこに、「刻一刻」という「一瞬一瞬のいのち」があって、
光と影が、そこに いのちの美しさ をもたらすのだ。


例えば、
サッカーのリフティングのように・・・
野球の素振りのように・・・
デザイナーがただただ線を真っ直ぐに何本も引くように・・・
書道家がひたすら、硯に向かい、墨をするように・・・
ただただ、色を重ねている時、
絵を描いている時、
私は無心になっている。
呼吸に意識していなくても、
もしかしたら、瞑想のひとつにもなっていて、
私を癒やしてくれている・・・。
色は光・・・。
大いなるものからの
大いなるプレゼント・・・。

投稿者プロフィール

-
*個性豊かな4人の子どもと夫との、ステップファミリーです。
離婚、子連れ再婚やいじめ問題、不登校、両親の死などの
経験のそのすべては、本当の自分に還るための、より豊かに幸せに生きるための贈り物であったことに、あとから気づかされ、
これからは、「本当の自分」を大切にし、魂がワクワク喜ぶ人生にシフトチェンジして、
絵本や絵やポストカードなどを創作しています。
それは、心の扉を開いたとき、
「本当の自分」を大切に守ることができる「宝石箱」。
それが、この地球に生まれてきてくれた子どもたちが、贈ってくれている
なによりものメッセージではないかと思うからです。
日々の、その一瞬の色や光を ゆっくり味わい感じ入ること。
そんな自分を大切に信じること。
出会った家族や友人、恩師、知人とともに創造する人生を尊重し合うこと。
をモットーにブログを綴っています。
*自分の原点ともいえる、親との関係を振り返ったとき、弱い自分を認めて受け容れたとき、ました。
*このブログでは、子育てやパートナーシップや仕事に挫折した私が、
自分の人生を振り返り、本当の自分に還って、私の感性を取り戻し、私が最も大切にしたいことや夢や生きたかった人生を創造していくさまをそのまま綴っています。
*色や光で自分を解放しながら、自分自身と向き合い、私が好きな世界観を表現し、森羅万象の一部として、静かに命を味わい尽くしたいと思っています。
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